種から生まれた作品たち

創造アトリエ　おおきな木さんに、サブスタッフとして行くことがあります。

 

今回のワークは、2016年に主宰の川崎久美さんと一緒に考えたワークです。

こんなのやりたいんだよね　　と言った提案に

久美さんがふくらまして、実現させてくれたワークプログラムです。

（あれから3年もたっているんだ、ちょっとびっくり）

 

やってきた子どもたちは、

拾ってきた石に着色したり、絵や模様を描いてどんな種に創造力を広げていきます。

そしてそこから生まれるものを、いろいろな材料を使って表現。

 

さてさて、種から生まれるものは？

 

 

つながりたいという気持ちがあふれて、まわりの作品とつながり接着していくAちゃん。

 

たくさんのバナナが生まれて、おなかいっぱいで満足そうなBちゃん。

 

太陽がでたり、雨が降ったり、空がみえたり、異なったいろいろな想いを表現したCちゃん。

 

しあわせな樹が生まれたDちゃんはその後どんどん、根をはらして自分自身がその樹に入れるように・・・

長い根はそのために必要だった様子。

 

海の樹を作ったEちゃんはその色にこだわりを持って創作。ところどころに節目があってそこに意味があるように感じる。

 

長野の雪の花から生まれたFちゃんの作品には、それを食べると魔法が使える実がなっている・・・

 

どうしても一番上までつくりたいと素材をつなげて、一番最後に自分のつくった種をつなげたGちゃん。

上まで行くことが実現してはじめて、種をつなげることができると。

 

宇宙の種から少し控えめに爆発するように赤い色で表現していたHくんは、最後に長い赤い紐でみんなの作品を取り囲み

大きな大きな世界を表現。

なにかゆるい一体感のようなものが生まれた。

 

参考作品があるわけでもなく、

こうしましょう！と指示があるわけでもなく、

子どもの想いから出てきた表現を受け取り、そこからサポートすることがとても心地よかった。

 

何かのきっかけがあり、そこから、自分たちのこころの中を整理し、表現したワークだったように思う。

普段つきあいがある子どもたちではないので、はかり知ることができないが、種からでてきたものは子どもたちそれぞれに必要なもののように感じる。

 

 

出来の良しあしではなく、こころの中の表現がいかにできるかが芸術と呼ばれるものであり、それが美術と違うものなのだろうな、とほんとうに実感できた日。